校長挨拶「自ら問いを創ろう」  印刷用pdf

自ら問いを創ろう

愛知県立豊田南高等学校長 河合 龍二

本校は昭和55(1980)年4月、「豊田市南部に普通科高校を」という地域の皆様の熱い期待を受けて、若林の地に開校しました。校訓「全力」のもと、「たくましく生きる青年 たゆみなく学ぶ青年 心を大切にする青年」を育てる努力を重ね41年目を迎えました。未曽有の疫禍による臨時休校で始まった今年度、意欲あふれる生徒・惜しみなく支援する教職員が主人公の「豊田南高校物語」を描き続けます。山あり谷あり泣きあり笑いあり対立あり融和あり、逆境を克服する物語です。

 ①「新型コロナウイルス感染症への対応」

 部活動や学校行事は、密になることを前提として行われ、心を鍛えてきました。その前提が揺らいでいます。最も大切なのは命や健康ですが、心が折れたまま卒業してはいけません。生徒の不安に寄り添いつつ、心を鍛えます。

 ②「ICT活用による深い学びの実現」

 ③「教職員の働き方改革」

 愛知県教育委員会主催「あいちラーニング推進事業~主体的に学び続ける生徒の育成を目指して~」の研究指定校となりました。アクティブラーニングルームを新設し、ICT環境を整えます。教師は対面授業の内容を精選し、生徒はオンラインで関心を深める「新しい学習様式」を創造します。この「ハイブリッド学習」によって他校の範となる気概があります。教師の働き方にも変化が生まれるはずです。「学習場所は学校、ドリル学習も集団で時間をかけて」という壁を超越します。教育の質を落とすことなく、生徒のスタディスポーツバランス・教職員のワークライフバランスを維持するため、斬新なアイデアを試し続けます。

 これら三つの重点目標を達成するための合言葉が「自ら問いを創ろう」です。

 教師と生徒との関係を馬子と馬にたとえることがあります。

 馬子は、これからの遠い道のり、馬のことを考えて「今のうちに水を飲んでおけ」と水飲み場に連れていくことはできます。ただし、水を飲むか否かは馬次第。

 教師は、これからの遠い道のり、生徒のことを考えて「今のうちに学問をしておけ」と学習の機会を与えることはできます。ただし、学問をするか否かは生徒次第。

 馬の主体性を引き出すのは仲間の馬。馬には仲間がいて、「一緒に飲もうよ。」「飲んでみたけど案外おいしかったよ。」と語りかけてくれます。馬子が語らずとも、隣の馬が飲んでいる姿を見て、警戒することなく自分も飲みたくなります。

 忘れてならないのはチームワークの大切さです。自立する個が集まってチームの士気が上がります。やらされているのではなく、自ら問いを創る意識の高い集団でありたいですね。対話に導かれた主体性あってこそ、全力を尽くせます。協働体験は気付きを生みます。答えのない問いに向き合い、多様な考え方が交錯する社会をリードする意欲につながります。困難と思えることも仲間と一緒なら乗り越えられます。そんな先輩を見て後輩が育ちます。

 生徒の主体性を引き出すのは他の生徒。上級生かもしれません。下級生かもしれません。対話に導かれた主体性あってこそ、全力を尽くせます。協働体験は気づきを生み、答えのない問いに向き合い、意見が対立する社会を生き抜く意欲につながります。困難と思えることも仲間と一緒なら乗り越えられます。そんな先輩を見て後輩が育ちます。今や教育は教師と生徒との1対1の関係ではなく、学び合い=学ぶ集団として語られるのです。

 さて、まだ見ぬ君も豊田南高校に集い、仲間とともに本校の「全力」を体感してください。逆境を克服した輝きが君の自信を深め、たくましく生き抜く力になると確信しています。

校訓

校訓『全力』

校歌

清水 孝之 作詞,川島 博 作曲
(序)
南に潮騒の香のたちくるや
御嶽山は遠白くして

(一)
花白き 三河の広野
誠実は 苦患をひらく
全力もて
叡智の園に つどうもの
たゆみなく 欅のように
空を目指して 伸びよう
われらの 南高校

(二)
水清き 矢作の流れ
勤勉は 未来を望む
全力もて
試練の道を 駆けるもの
たくましく 欅のように
岩根固めて 生きよう
われらの 南高校

(三)
空遠き 猿投の山よ
敬愛は 久遠を照らす
全力もて
進取の旗を かざすもの
たかだかと 欅のように
枝を交して 励もう
われらの 南高校

校章

 豊田市の「市の木ケヤキ」の双葉をもって南を抱き、豊田市にそびえたつ豊田南高等学校の姿を図案化したものである。
 「ケヤキ」の語源は「ケヤケシ」といい、きわだったものの意であったと考えられている。
 また日本原産の落葉高木で、太く直立した幹を持っている。材は大形のものが得られる上に木目が美しいため、建築・舟材に広く用いられている。
 校章は、本校の生徒が「ケヤキ」の如く心身共に伸びゆき、社会の太い幹となるように、という願いをこめたものであると同時に、地域の中心として飛躍する豊田南高等学校の姿を象徴している。

教育目標

知・徳・体の統一ある人間形成に努め、社会の発展に貢献する有為な人材を育成するため、次のような青年像を指標とします。

  • たくましく生きる青年
  • たゆみなく学ぶ青年
  • 心を大切にする青年

指導方針

  • 一人ひとりの能力を伸ばす教育
  • 厳格にして伸びやかな気風の醸成
  • 困難を乗り越えるたくましい気力体力の養成
  • 地域と密接な連携による指導
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